令和3年 雇用・徴収 第9問解答解説

徴収

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R3 問9 労働保険事務組合

労働保険事務組合に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

A 労働保険事務組合は、雇用保険に係る保険関係が成立している事業にあっては、労働保険事務の処理の委託をしている事業主ごとに雇用保険被保険者関係届出事務等処理簿を事務所に備えておかなければならない。

B 労働保険徴収法第 33 条第 1 項に規定する事業主の団体の構成員又はその連合団体を構成する団体の構成員である事業主以外の事業主であっても、労働保険事務の処理を委託することが必要であると認められる事業主は、労働保険事務組合に労働保険事務の処理を委託することができる。

C 保険給付に関する請求書等の事務手続及びその代行、雇用保険二事業に係る事務手続及びその代行、印紙保険料に関する事項などは、事業主が労働保険事務組合に処理を委託できる労働保険事務の範囲に含まれない。

D 労働保険事務組合に労働保険事務の処理を委託している事業場の所在地を管轄する行政庁が、当該労働保険事務組合の主たる事務所の所在地を管轄する行政庁と異なる場合、当該事業場についての一般保険料の徴収は、労働保険事務組合の主たる事務所の所在地の都道府県労働局歳入徴収官が行う。

E 労働保険事務組合は、労働保険事務の処理の委託があったときは、委託を受けた日の翌日から起算して 14 日以内に、労働保険徴収法施行規則第64 条に定める事項を記載した届書を、その主たる事務所の所在地を管轄する都道府県労働局長に提出しなければならない。

E

一肢ごとの詳しい解説

労働保険事務組合は使わねばならない時も多いので、その組織の運用ルールは知っておいてもきっと役に立つはずと思って向き合いましょう。

A 労働保険事務組合は、雇用保険に係る保険関係が成立している事業にあっては、労働保険事務の処理の委託をしている事業主ごと雇用保険被保険者関係届出事務等処理簿を事務所に備えておかなければならない。 ○

事務組合は雇用保険関係が有れば、雇用保険被保険者関係届出事務等処理簿を保管義務があり、4年間の保管義務と、帳簿を備えておかない・記載しない・虚偽の記載の場合には6ヶ月以下の懲役又は30万以下の罰金です。記載しないとか虚偽の記載とか、不正受給に関わるものだと罰則は即直撃です。そうでなければまぁ一回目くらいはおおめに見てくれるかな…?地方によるでしょうか。

B 労働保険徴収法第 33 条第 1 項に規定する事業主の団体の構成員又はその連合団体を構成する団体の構成員である事業主以外事業主であっても、労働保険事務の処理を委託することが必要であると認められる事業主は、労働保険事務組合に労働保険事務の処理を委託することができる。 ○

必要であると認められる事業主 とは事務処理の委託をしなければ労働保険への加入が難しい・委託により負担が軽減されると認められるもの であって地域による個別判断となります。めったにこのような例外的な適用にはなりにくいのですが、労働保険の適用の促進・加入を促すためにも間口は広くしてあるイメージです。

C 保険給付に関する請求書等の事務手続及びその代行、雇用保険二事業に係る事務手続及びその代行印紙保険料に関する事項などは、事業主が労働保険事務組合に処理を委託できる労働保険事務の範囲に含まれない。 ○

なぜ、上記常務が労働保険事務組合とマッチしないのか?印紙保険料関係はほぼ毎日発生する日雇いとのやりとりで、そこに事務組合を関わらせるのが難しく、給付の請求は被保険者がやることがメインであり、二事業については雇用安定事業能力開発事業であり政府が主体となる側面が強く事務組合の業務と馴染まないためと言われています。そう言われると納得できそうなので、覚えちゃいましょう。

D 労働保険事務組合に労働保険事務の処理を委託している事業場の所在地を管轄する行政庁が当該労働保険事務組合の主たる事務所の所在地を管轄する行政庁と異なる場合、当該事業場についての一般保険料の徴収は、労働保険事務組合の主たる事務所の所在地の都道府県労働局歳入徴収官が行う。 ○

事業主と労働保険事務組合の都道府県は一致して無くても良いと言う改正を髣髴とさせつつ、ただ、事務組合の主たる事務所の所轄歳入徴収官所在地の都道府県労働局歳入徴収官が行うってことですね。 都道府県労働局歳入徴収官は労働保険料の申告先です。

E 労働保険事務組合は、労働保険事務の処理の委託があったときは、委託を受けた日の翌日から起算して 14 日以内に、労働保険徴収法施行規則第64 条に定める事項を記載した届書を、その主たる事務所の所在地を管轄する都道府県労働局長に提出しなければならない。

14日以内ではなく、遅滞無く、です。 都道府県労働局長に提出は、労働基準監督署、又は公共職業安定所を経由することとなります。

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