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最近、X(旧Twitter)で「リベンジ退職」というワードが話題になっています。
ブラックな職場で散々な思いをした人が、退職時に会社へ“仕返し”するようなニュアンスで用いられる言葉です。上司に何も言わず突然辞める、繁忙期に退職願を出す、未払い残業代を請求して辞める…など、SNSでは「やってやったぜ!」「ざまぁ!」と、爽快感を伴って拡散されがちです。
しかし実際のところ、労基法的に見れば「リベンジ退職」には注意点が多いのです。
退職の自由はあるけれど…
労働者には退職の自由があります。民法では、期間の定めのない雇用契約は2週間前に申し出れば退職可能と定められています。したがって「辞めます」と宣言して、法律上はきちんと退職できるのです。
ただし、現実問題としては就業規則に「1か月前に申し出ること」などと書かれているケースが多く、会社との業務の引継ぎなど調整は必要とされることが多いでしょう。
繁忙期に突然辞めることは、労基法違反にはならないものの、業務引き継ぎや人間関係のトラブルを招きやすいのも事実、同業界での転職を考えている場合にはそれらの悪意を持った行動が界隈に広まってしまう事も考えられます。
未払い残業代の請求は「リベンジ」ではなく権利
「リベンジ退職」の文脈でよく出てくるのが、退職時に未払い残業代を一括で請求するパターンです。これは決して仕返しではなく、労働者の正当な権利です。
労基法第37条は、時間外労働に対して割増賃金を支払うことを義務づけています。未払いがあるなら、在職中でも退職時でも請求可能ですし、労働基準監督署に申告することもできます。会社側が逆ギレしたり、不利益な扱いをすることは「労基法違反」になります。
ちなみに、割増賃金の未払いがあった場合、裁判所は、割増賃金にかかる規定に違反した使用者に対して、労働者の請求により、これらの規定により使用者が支払わなければならない金額についての未払金のほか、これと同一額の付加金の支払を命ずることができる。
ちょっと古い社労士試験の過去問にあったかしら。
未払い残業代の支払いを会社に直接請求し、交渉で解決しない場合は、裁判所での訴訟提起が必要です。訴訟を起こせば、裁判所が企業の労働基準法違反の悪質性を認定して付加金の支払いを命じることがありますが、訴訟以外の方法(交渉や労働審判)で付加金を獲得することはできません。付加金の支払いを求めるには、未払い残業時間や会社が違反した悪質性を証明する証拠を収集し、社労士・弁護士に相談して訴訟に臨むことになる
損害賠償リスクもゼロではない
一方で、もし業務を全く引き継がず、意図的に混乱を招くような退職をすればどうでしょうか。
理論的には、会社が「業務に重大な支障をきたした」として損害賠償請求を検討する可能性もあります。実際に認められるケースは少ないですが、「わざと会社に迷惑をかける」行為は、比較的保護されている辞める側にもリスクがあると考えた方が無難です。
と言うのも、退職を宣言した後の上司・会社側の業務命令に対して意図的に従わないようにするケースでは、会社側がその命令・指示に関する記録を取り、業務停滞の程度を計算する可能性があるので、リベンジする側にも相応のリスクが発生、双方痛手を負う事になるからです。
解雇と退職、それぞれのルール
ここで整理しておきたいのが、**会社が労働者を辞めさせる場合(解雇)**と、**労働者が辞める場合(退職)**のルールの違いです。
- 解雇(会社側のルール)
- 解雇には「客観的に合理的な理由」と「社会的に相当な理由」が必要(労契法16条)。
- 原則として30日前に予告するか、30日分以上の解雇予告手当を支払う必要(労基法20条)。
- 産休・育休中や労災療養中の解雇は禁止されている。
- 退職(労働者側のルール)
- 期間の定めがない契約なら、民法上は2週間前に申し出れば退職可能。
- 期間の定めがある契約(1年契約など)は、やむを得ない事由がなければ途中解約できないのが原則。ただし、実務上は合意で解約することも多い。
- 就業規則に「1か月前に申告」とあっても、法的には2週間ルールが優先。
リベンジより「健全な退職」を
結局のところ、退職は「仕返し」や「意趣返し」の場ではなく、自分の人生を次のステージに進めるための選択です。
未払い残業代の請求や有休消化は堂々と権利として行使すべきですが、感情的なリベンジを優先するとトラブルや法的リスクを背負いかねません。
SNSでの「スカッとするエピソード」は一時的な共感を得られるかもしれませんが、実生活では円満退職を心がけることが結局は一番の“勝ち”につながります。
会社側は雇用管理の改善を
リベンジ退職したくなるような職場、要するにブラックな環境であるだろうし、OJTが上手くいってなかったりコミュニケーションが取れてなかったりするでしょう。
辞めていなくなるだけでなくて仕返しをしたくなる職場・・・
コミュニケーションの取り方が昭和の思考のままで飲みにケーションとかに頼っていたりすると目も当てられませんが・・・
こういう事例を元に、社労士試験の対策とつなげて考えられると柔軟な思考が得られるかもしれませんね! 付加金とか、解雇制限とかね。





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